Hug*さん家(宇都宮市)No.0041

ママ監督が夢を叶えた家

おうちデータ

  • Hug*さん家(宇都宮市)
  • 築年数・・・10ヶ月
  • 延床面積・・・62坪(2世帯合わせて)
好きなインテリアは?

温かみのある自然素材を使ったシンプルなインテリアです。ちょっと古めかしい、使い込んだ物など、味があるものも大好きです。
好きな雑貨屋さん・家具屋さん  ビーバーム。ビーバームさんは夫婦共々大好きで、パパも仕事帰りにふらっと1人で買い物に行く程なんですよ。
参考にした雑誌  come home!

家を持つきっかけは?

実は東日本大震災がきっかけなんです。もともとここで同居していたのですが、手狭になったこともあり、主人と「そろそろここを出て家を建てようか」という話が出ていて実際に土地も探しはじまっていたんです。でもあの地震の影響で、もともと住んでいた家が半壊状態になってしまって・・・。建て替えるなら、今まで通りここで同居を続けられる2世帯住居を建てようということになりました。

購入を考え始めたのは誰?

一番最初は私と主人とです。

なぜ、この施工会社に決めましたか?

30年程前に実家で建てた時と同じ大工さんがいる工務店で建てました。実はその震災の時、大工さんを呼んだ訳でもないのに、ブルーシートとロープを背負って、自転車で駆け付けてくれたんです!「大丈夫ですか!?」って。30年以上も前に建てた家に飛んできてくれるなんて、本当に驚きましたし、確実に信頼できる方だなと思って。オープンハウスもいくつか見て回ったりもしていましたが、やっぱりその出来事があって、一発で決断しました。このおうちは2代目の大工さんが手がけてくれました。

お気に入りの場所は?

どこも大好きなのですが、一番とあげるならリビングですね。無垢の床や天井の梁など他にもたくさんこだわって造りました。

もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?

薪ストーブで吹き抜けのある家がいいですね。憧れます。実際、薪ストーブを入れたいと考えたのですが、ご近所さんとの距離が近いので、煙を出すことによって、迷惑をかけてしまうんじゃないかな・・・と考えて断念したんです。

これから家を建てる方へのメッセージを

私は毎日と言っていいほど、建築中の家に進行状況を見に行っていました。大工さんとコミニュケーションを取り、少しでも気になるところがあれば、大工さんに頼んですぐに対処してもらっていました。なので、大きな失敗もなかったんですよ。直せない状況になる前に直してもらうのです。自分の理想が全てその通りになれば一番良いのですが、家族の意見や予算などもあるかと思います。妥協する点も出てくるかもしれません。でも、自分が決めた「ここぞ!!!」っという所は信念を持って頑張って貫いてください。ひとつ、ふたつでも、自分のお気に入りって言えるところがあれば、きっと素敵な家ができると思います。

ウチミセレポート

引き出し式の食器棚は使いやすい!

流し背面に腰の高さ程の既製の引出し式食器棚を設置しました。下の方にあることで来客時のお客様に食器の収容状態を見られることもなく、気にせずサッと出し入れができるので、とっても楽ですよ。調理器具なども置けるしちょっとした台にもなって使い勝手がいいんです。

確かに、扉を開けて開け閉めすると、どうしても全貌を見られてしまう様な気がしますよね。高い位置じゃないという所もポイントですね、とても取り出しやすそう!


広いベランダで家族みんなの布団を一気干し!

ベランダを広くした事です。ぽかぽかの太陽で干されたお布団で寝るのが、家族全員の楽しみなんです。なので、お布団を楽に干せる大きなベランダが欲しかったんです。2階の南側は家の端から端まである大きなベランダにしました。

ホントに大きなベランダで私も驚きました。これだけあればお布団干しはもちろん、ベランダで日光浴や星空観察など、他にもいろいろなアイデアがどんどん湧いてきますね。


収納内部の裏ワザ!

階段の下に収納を設けました。建築中に床を張る一歩手前の段階、つまり30cmくらい低くなっている状態を発見して閃きました。ここだけは改めて床を張らず、そのままの状態で収納スペースを完成させるという方法。そのおかげで空間スペースが広くなり、より多くの物がしまえるようになったんです!さらに、奥行きがあるので反対側にも引き戸をつけました。どんなに奥に入れても、取り出せないなんてことはないんです!

これはおどろきの閃きですね。確かに、収納スペースですから、床の断熱や高価な床板の必要性は全くありませんよね。収納スペースのさらなる進化!目からうろこです。反対側の引き戸のアイデアも拍手です!


「見た目重視」・「機能性重視」を使い分け!

お風呂は汚れが目立つ真っ白は避けました。とにかくお掃除がしやすい物を選びいつも清潔を保っているんです。脱衣所の照明も、雑貨屋さんに置いてあるようなかわいい照明にしようとも考えましたが、「表に見えないところは、長持ちする良いものをお勧めする」という工務店さんのアドバイスで、防湿性のある大手メーカーの照明にしました。床も湿気に耐えられるクッションフロアーに。工務店さんが見た目がなるべく無垢に似た物をさがして来てくれたので、遊びに来てくれた友人たちにも好評で、気に入っています。

どうしても湿気の多い場所なのでかわいくてもサビや接触の不具合などの不安を抱えたままでは快適とは言えなくなってしまいますものね。部屋の用途によって、それに合った照明を選ぶ事はとても必要なんですね。リビングのダイニングテーブルの照明は自分で用意した照明、リビングの方は大手メーカーだそうです。



失敗ポイント

リビング階段の宿命?2階の冷気が・・・

蓄熱暖房を使っているので、冬の朝でも、やわらかいあたたかさがありますね。主人は「暖か過ぎる」と、冬でも半袖になることもよくあります。ただリビングの中に2階へ続く階段があるので、夕方になるとどうしても少し寒い空気が降りてきてしまうところは気になります。

最近はよく見かけるリビング内階段。使いやすいし見栄えもいいので人気ですよね。ただひとつ2階からの冷たい風が・・・という点は拭えないようです。心地よさを選ぶか、間取りを選ぶか、設計の時点で、よく選んでみるのがいいですね。


室内物干しの取り付け位置はよく考えて

1階のリビングに部屋干し用に物干し竿を通せる器具があるんですけど、その場所に取りつけたのですが、お客様がいらした時などは、ちょっと…。取り外しはできるのですがついついそのままになることが多いので、2階につければよかったな…と思う事がありますね。

確かに、「取り外しできますよ」などと言われて購入したものの、付けっぱなし…ということはこの器具に限らず時々ある事ですよね。取りつけ場所などはその後の事も踏まえて場所決めした方が良さそうですね。


コストダウンポイント

1階は漆喰。階段から上はビニールクロス。

1階のリビングは栃木県葛生町生産のカルヌーボ。93色の中から選んだ漆喰で全部塗ってもらいました。コストダウンは1階の階段登り口から2階。そこはなるべく塗り壁のような柄のビニールクロスにしました。意外と目立たなかったので、かなりのコストダウンにもなり、良かったと思っています。

1階が漆喰なので、階段の昇り口からビニールのクロスだとは全く気付きませんでした。角の所で切り替えになっているところは職人技が光ります。職人さんも絵美さんの提案にかなり驚いていたそうですが、とっても綺麗な仕上がりで、これなら職人さんHug*さんも大満足に違いありませんね。


タイルはこだわり、その他はコストダウン!

2階の洗面台はモザイクタイルを貼りかわいく仕上げたいと思っていました。しかし自分が気に入って選んだタイルが意外に高い物になってしまいました。そこで考えたのが、タイルはその気に入った物を使う代わりに、ボウルや蛇口は逆にコストがかからない品物を選び、全体的にはさほどの高額にはならず、予算内で納めることができました。

なんでもかんでも好きなものを、という訳にはいかない時もありますよね。ここだけは譲れないというポイントを選び、妥協すべき部分との融合によって生まれたお気に入りの洗面台なんですね。素晴らしい。手洗いのすぐ向かい壁には湿気や乾燥を調節してくれるエコカラットを使用しているそうですよ。水が飛び散っても一瞬で乾く優れものなんですって。


2階は既成品のドアや床でコストダウン!   

2階の部屋は全て合板フローリングにしました。ドアもコスト高となる造作はやめ、既製のもので統一。1階は贅沢に無垢材を使用したので、人目につきにくい2階で大幅なコストダウンを実現しました。既製でもかわいいドアや気に入った床を選べたので、満足しています。

真っ白な廊下とドアでとても明るい2階ですね。既製品もじっくり探していくと素敵な物は多いはず。お気に入りを見つけたうえに、コストダウン!素晴らしいですね。すべて引き戸にした理由は廊下を広く見せるためだそうです。ドアが廊下側に出ていたりすると、確かに狭く感じてしまうこともありあそうですよね。大正解○


2世帯住宅が最大のコストダウン!

2世帯住宅なので、資金も少し出してもらったりしました。土地もあったところに建て替えた状態なので、相当なコストダウンになったと思います。玄関入って左が両親たちのスペース、右が私たち家族のスペースになっています。

そうですね。家族みんなの力が合わさって建てた幸福のおうちですね。災い転じて福となす。この言葉がぴったりなのではないでしょうか。


こだわりポイント

大好きな色で塗った壁でカフェ風キッチン

キッチンの流し背面は私も主人も大好きな緑色に塗り、お気に入りの雑貨をディスプレイする棚を造りました。扉がないのでここにはたとえ地震が起きても落ちてもいいものをディスプレイしています。隣りにかわいらしい魅せる扉付き棚も設けて落ちてほしくない割れ物などはそちらの食器棚へ閉まっています。

リビングに入った瞬間、緑色の壁が目を引き、まるで外国のカフェのようです。オシャレな棚がパァ~っと目に入りとても明るい印象です。建設中、冷蔵庫の位置と棚の位置が逆になっていることに気付き、やり直しをしてもらったそうです。結果、イメージに通りに仕上がったと、Hug*さんも大満足な様子。


床材は妥協なし!イメージ通りに仕上げました

天井の梁や床のバイン材。床は絶対無垢材がいいと決めてました。実は今使っている廊下のオークがリビングの部屋だったのですが、イメージと違っていたので、急きょ変更しました。今のリビング床はパイン材です。とっても好きな色に仕上げられたので温かいので思いきって変更して良かったです。梁の色も暗い色で仕上げたので、アクセントにもなっていると思います。梁の無垢材は、形や色のサンプルを何種類も用意してもらって、実際に仮貼りして、じっくり選びました。おかげで今は大好きな風合いになりました。

発注後、現物を見てびっくり!という事は家造りに限らず何に関しても時々ある問題です。そのまま諦めて使うという方法しかない場合もあるかもしれませんが、まずは思いきって大工さんに相談してみた方が、後で後悔がなくていいようですね。素敵に仕上がっていますものね!


キッチン横にアトリエ

ミシンでいろんなものを製作する事が私の趣味なので、自分だけのアトリエが欲しいと思っていました。お料理のちょっとした合間にでも作業ができるようにキッチンのすぐ横に造りました。このちょっとしたスペースがまさに夢のアトリエです。

素敵ですね~。キッチンのすぐ横にある!という所がポイントですよね。確かに主婦はあれもこれもとすることがいっぱい。やりたいことがある奥様ならお料理中の茹で時間の2,3分でももったいないと思ってしまいますよね。近くにあればいつでもササッと好きな作業できるし。もう、無駄な時間とはおさらばです。居心地もよさそうですね。


階段もこだわりをギュッとつめこんで

階段は大工さんに造っていただきました。実は階段の高さが通常の住宅より低いんです。これは上り下りするのに足腰に負担がかからないので、とても楽なんですよ。素材はゴムの木です手摺はアイアン。これもまた特注です。棒の形なども、「ここはハンマーで叩いて!」や「ここはこうして!」など、細かく注文をつけて頼みました。壁側の手摺は私のアイデアで大工さんに造って頂いた木の手摺。思った通りの階段ができて、大満足です。かわいいでしょう。

私も階段を上らせていただき、すぐに感じました。上るのがとっても楽なんです!今は小さいお子さんが3人いらっしゃるので、お子さん方に優しい階段になり、またHug*さんご夫妻が幾年もの年月を重ねた頃になれば、この高さでよかった、と思う時期が再びやってくるのでしょうね。漆黒のアイアンの手摺も、リビングにあるカーテンレール同様、引き締め効果があり、メリハリが効いてますよね。とっても素敵です。


Uchimise Photo 


レポート後記

Mayu とにかくHug*さんの監督ぶりに圧倒されましたね。建築中のおうちに通って、細かいところまでチェックしたので理想通りの素敵なおうちができたのでしょう。大工さんもイヤな顔ひとつせずにそれに応えてくれたそうで、お互いの信頼関係がきちんとできている証ですね。こだわりのおうち、何度もお邪魔したくなる、とてもあたたかいおうちでした。

レポーター:Mayu