おさむちゃん家(市貝町)No.0071
K-LIVING
設計士のパパがママに贈った愛の家
おうちデータ
- おさむちゃん家(市貝町)
- 築年数・・・2年
- 建坪面積・・・39坪
- 好きなインテリアは?
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無垢の木やリネンなどのナチュラルな中に、アイアンを取り入れてスパイスを利かせたスタイルが好きです。ヴィンテージな風合いも好きですね。インテリアに合う雑貨を探していろいろなお店に足を運んだり、ネットショップを巡ったりしています。多肉植物がマイブーム。ナチュラルなインテリアと相性がいいんですよ。
好きな雑貨屋さん・家具屋さん シークレットガーデン、 UNICO、稲荷神社側の家具屋さん、OLD FRIEND
参考にした雑誌 Come Home、Natural Housing
- 家を持つきっかけは?
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本格的に建てることを考え始めたのは、やはり子どもが生まれて手狭になったからですね。家を建てる前は賃貸アパート住まいで、収納が少なくてモノがあふれかえっていました。なかなか実際に建てるところまで至らなかったのですが、太陽光発電の売電の値段が43円から38円に下がる前に建てよう!と決心し、その期限ぎりぎりに建てることができました。
- 購入を考え始めたのは誰?
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私です。もともとずっと前から家を建てたい!と思っていたのですが、主人の仕事は設計士なので、どうしてもお客様の家を優先するため自分たちの家はずっと後回しになっていました。一息ついて自分たちの家の番!となった時に東日本大震災が起きてしまい、またもやお客様の家の対応で手いっぱいに…。今はやっと建てることができて、ほっとしています。
- なぜ、この施工会社に決めましたか?
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主人の会社、というのはもちろんありますが、注文に柔軟に対応してくれる、というのが決め手です。94年続いているという歴史ある会社であり、宮大工もこなしていたという技術もある上に、こちらからの無理難題について様々な角度から解決方法を考えてくれて、とても頼りになりましたね。
- お気に入りの場所は?
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リビングと1Fの洗面所が一番のお気に入りです。どちらも私がたくさんのインテリア雑誌からピックアップしたものを組み合わせて、私好みに作っていただいたところなんです。また、リビングの梁のエイジング加工や、シーンを設定できる照明の調光パネルは主人のこだわり。2人のこだわりでできたリビングは、おかげさまで特に愛着のある空間になっています。
- もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?
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外壁を塗り壁にしたかったのですが、納得できるものにめぐりあえず、結局あきらめてサイディングに。つぎ建てるときは、ぜひ塗り壁の家にしたいですね。
それから、断熱材や換気システムはどんどん進化しているので、より快適な性能の家を建てたいです。
- これから家を建てる方へのメッセージを
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実際の家をたくさん見に行くことをお勧めします。写真や図面で見て想像するより、実際に見たほうが絶対にわかりやすいですし、いろいろ質問することもできますよ。ここだと思う工務店やメーカーがあれば、そちらの完成見学会にぜひ参加してみてください。数年住んだ家の見学会があれば、なおのこと参加をお勧めします。生の声が聞けるまたとないチャンスですよ。
収納はたくさん作って大正解!
前住んでいたアパートが荷物であふれかえっていたので、収納はできるかぎりたくさん作りました。作りつけの棚、と言うよりは家事室や小部屋を作ってその中に棚等をつくりつけ、なんでもしまえるようにしています。特にリビングの一角にある家事室は、お客様がみえるときにリビングのモノを一時的に避難させる場所として大活躍中です。
玄関は家の顔だから
玄関はお客様が来て一番に目にするところだから広さをゆったりとり、心地よい空間を目指しました。玄関クロークもつけたことでいつもスッキリと片付いています。LDKを広くしたいばかりに狭くなってしまうこともある玄関ですが、このゆとりある広さを提案してくれた工務店さんに感謝です。
星形の照明は、点灯した時に壁に映りだされる影が気に入って購入されたそうです。スッキリとした玄関のアクセントになっていて素敵です。お気に入りのステンドグラスも快く壁に取り付けてくれるなどの対応の良さは、工務店だからこそのなせる技ですね。
アイアンを使って引き締める
無垢の木と漆喰、といったナチュラルな建材をメインに、大好きなアイアンの小物をポイントに使っています。アイアンのカーテンホルダーはカーテンをひっかけるだけなので使い勝手も良くて、遊びに来た友人たちにも評判がいいんですよ!階段のアイアンの手すりは、鉄骨屋さんにオーダーで作っていただいたものです。白い壁にシンプルな黒い手すりが映えて、いい感じになりました。
白壁と木目に上手くアイアンを組み合わせることで、よいアクセントになっていました。カーテンレールもアイアンのモノを探したそうですが、大げさな装飾のあるものしか見つけられなかったので、ホームセンターで購入した普通のカーテンレールをアイアンカラーに塗装したそうです。
キッチンとダイニングテーブルは横並びで大正解
私はずっと対面キッチンに憧れていたのですが、設計の段階で動線を考えると横並びの方が使いやすいですよとアドバイスを受け、このスタイルにしました。配ぜんや後片付けも楽々。キッチンに立つと目の前の大きな窓からの眺めも気持ちよく楽しく家事ができて最高です。
お施主さんの希望をそのまま受け入れるのではなく、生活スタイルや家事動線を考えたアドバイスをしてくれるなんて嬉しいですね。こういった積み重ねが、お互いの信頼関係を深めたのだな~と感じることが出来ました。
タイルのほうが汚れがつきにくいなんて
キッチンのガスコンロの横の壁やシンクの立ち上がり部分、最初はタイルにしようと思っていました。ところが「タイルは目地の汚れが取れにくいからキッチンパネルにしたほうが汚れが付きにくい」と言われ、最終的にタイル模様のキッチンパネルにしたのですが、後から「キッチンパネルは汚れを放置しておくと取れなくなってしまう」という情報を聞いてショックをうけました…。それだったらタイルにしておけばよかった…と悔やんでなりません。
掃除が大好きで、調理後は毎回ふき掃除する奥様ですから、タイルにしておいても良かったかもしれませんね。目地材も最近は汚れが付きにくいものがあるそうです。建築資材も日々進歩していますね。
動線は短いのだけれど…
キッチンとダイニングの横並びのレイアウトは良いのですが、廊下で細かく区切ってしまったトイレ、洗面、浴室への動線が、短いけどちょこまかしちゃって、ちょっと使いにくいと感じることも。キッチンに立つと大きな窓が前に見えて気持ちがいいのですが、カウンターの位置が使いづらくて物置になってしまうのも残念なポイントです。
日々、家事に動き回る奥様だからこそ感じる残念ポイント。リビングでゆったり過ごすご家族にはなかなか伝わらないようです…。毎日のことだからこそ家事動線はしっかりと考えたいところですね。
コストダウン&時間短縮があだに
2階の洗面台はコストをできるだけかけないようにしよう、とネットショップで安く購入したのですが、届いてみたら思っていたより大きくて…。塗装の匂いもものすごくて、消えるまで相当かかりました。鏡の裏は収納になっているのですが、ここは今でも匂いがします。灯りもネットショップで買った結果、大きすぎたのがつけてみて分かってがっかり。コストダウンする場合はなおさらきちんと調べなくてはダメですね。
ネットショップでの購入は、価格が安く抑えられる半面、画像ではわからない匂いや手触り、使い勝手等が思っていたモノと違うということ、ありますよね。サイズの詳細はもちろん、素材や生産国、購入者のレビューをよく読んでおくとよいですよ。
一体型の食器棚がほしかったけど
ドアやシステムキッチンはすべて同じメーカーの商品を使っています。キッチンの背面一面も同じメーカーの食器棚をつけたかったのですが、予算オーバーで断念。扉等のみ同メーカーのものを使用し、中は大工さんに造作をお願いしました。見た目が統一されましたし、私の注文に合わせて作っていただけたので使い勝手も良かったです。
”扉のみ同じメーカーのモノを使う” いいアイデアですね!テイストを同じにした上でコストダウンする、とてもわかりやすい方法ではないでしょうか。中は大工さんの造作とのことですので、細かいサイズなども注文できそうですね。
自分でできることは自分で
1Fのリビングとキッチンは漆喰なのですが、主人がすべてDIYで塗ってくれました。リビングの奥の壁や梁も自分たちで塗りましたし、床を貼ったりタイルを貼ったり、外のウッドデッキや外回りも主人がこつこつ作ってくれているんですよ。空き時間に作っているので、まだまだ完成までは時間がかかりますが、その過程も楽しんでいます。
インテリアにこだわりつつ、コストを抑えるためにはDIYは不可欠ですね。ご主人はお仕事柄、現場作業も慣れていらっしゃるそうですが壁を塗ったのは初めてだと伺いました。でもとても味のある、素敵な塗り壁に仕上がっていました。
2Fは全体的にコストダウン
2Fは私たちの居住スペースなので、いろいろとコストダウンを考えました。洗面所は既製品を使用することでコストダウン、部屋の壁はクロスを張ってコストダウンしています。また、部屋のドアは1Fも2Fも同じメーカーの製品なのですが、1Fのものは突板のもの、2Fのものは化粧シートのものと使い分けています。言われないとみなさん気付かないみたいです。
居住スペースはお客様からは見えないところなので、コストダウンし易い場所ですよね。こだわるところとこだわらないところを最初に決めておくと、どこのコストを下げるか下げないか、が決めやすくなるのではないでしょうか。
換気扇はリーズナブルな価格帯でチョイス
見た感じがキッチンと調和するものの中で一番低価格な商品を選びました。性能には問題ありませんし、シンプルなかわいい形でキッチンとも馴染んでいて、満足しています。
換気扇、最初に考えていたものと決定したものでは10万円の価格差があるそうです。換気扇はコストダウンに大きく貢献するんですね。キッチンと合うデザインが見つかって良かったですね。
アンティークグリーンの板壁はこの家の顔です!
雑誌で見て「これにしたい!」と工務店さんに相談。どうやったらこのかすれ具合を表現できるか、一緒に試行錯誤してくれました。おかげでイメージ通り仕上がって大満足です。
前例のない塗装方法にも親身になって対応してくれた工務店さんのおかげで、家の中で一番目を引く場所になっていました。
洗面所は癒しの場所
洗面所は、洗面ボウルから蛇口からタイルに至るまで考えつくしました。色々なデザインのサンプルを取り寄せてもらって選んだのがこのタイル。色合いがとても気に入っています。蛇口と鏡、灯りはテイストを合わせてアンティークゴールドで統一しました。洗面台は、バスルームで飼い犬を洗った後に乾かす台として使えるよう、広く取っています。バスルームは主人にまかせた分、洗面所は私の好み満載。ここにいるだけで癒されます。
「私は湯船につからないので、バスルームにはあまり興味がなかったんです」と奥様。その分こだわりの雑貨をそこここに配置した洗面所は、まるで雑貨屋さんのショーウインドウのようで素敵です。
試着室をイメージした壁紙でポップに
私がもともとアパレルで働いていたので、トイレ等の小部屋の壁紙にデザイン性の高いものを使用して、洋服屋さんの試着室のような感じにしてもらいました。トイレっぽさがなくて、オシャレな空間になっていると思います。ただ、女子は私しかいないのに、ちょっと可愛くなりすぎちゃったかな~
トイレのドアを開けたらこんなかわいらしい空間がお出迎えしてくれるなんて、いいですね。フォトフレームや雑貨が飾られて、本当に試着室のようです。予備のトイレットペーパー等の収納は壁面に収まり、余計なものは見せない工夫がされていました。
塗り壁の外壁はあきらめたものの
気にいる外壁の建材がなくてどうしようかと思っていた時、ドライブ中に理想的な外壁の家を見つけたんです。思わずそのお宅に立ち寄り、「この外壁は何を使っているんですか?」と確認してしまいました。快く教えてくださったそのサイディングを、我が家でも使用しています。
ドライブ中にも観察を怠らない、さすがですね。いきなりよそのお宅に外壁材を確認しに行く、その行動力に脱帽です。落ち着いたクリーム色の外壁は、一般的なサイディングの外壁と比べて幅があるため、「遠くから見ると木の外壁みたいに見えるんですよ」と嬉しそうに話してくださいました。
自然素材で快適空間
我が家の1Fスペースは、漆喰の塗り壁、無垢の床材など自然素材で仕上げました。床は本当はオークにしたかったのですが、やはり高価で…
似たような質感、色合いでと栗を薦めてもらいました。室内犬もいるので、固くキズがつきにくい栗の木は我が家にぴったりの床でした。
自然素材の持つ調湿、防カビ、消臭効果などにより一年中快適な空間が保たれているのだそうです。初期費用が少し高くなってしまってもメンテナンスのしやすさや日々の快適性を考えると、けして高いものでは無いんだなと感じました。
Uchimise Photo
広い玄関から一歩中に入ると、アンティークグリーンの板壁が印象的なリビングがお出迎え。設計士であるご主人が考えた間取りは、細部にわたるまで奥様への愛情が感じられて素敵でした。たくさんの光が入るダイニングキッチンで楽しみながら家事をする奥様、それを見ながらお気に入りのリビングでゆっくりくつろぐご主人、そんな光景が目に浮かんでくるような愛に溢れるお家でした。 見学に来てくれた方には、お部屋をスッキリ片付けるコツや秘密の小部屋を公開してくれるそうです。 これは見学に行かなきゃ!!
レポーター:カリカナリホ
リビングに入った時、見えるものは家具や素敵な雑貨だけで、雑多な生活感のあるものが全く目に入りませんでした。その秘訣はこの家事室なんですね!1.25畳の家事室には、アパート時代の洋服以外の荷物が全て収まっているんですって~。片付けが大好きな奥様のために設計士のご主人が特にこだわったところとのこと。さすが一番の理解者ですね。