ゆなちゃん家(小山市)No.0072
阿部興業

美容室とわが家が寄り添う家 見学可能.png

おうちデータ

  • ゆなちゃん家(小山市)
  • 築年数・・・1年
  • 延床面積・・・36.3坪
好きなインテリアは?

主人も私も、無垢の木であったり伝統的な技法であったりと、無骨だけれど年月を経てより味わい深くなるような、長く愛着を持って使えるものが好きです。主人は和、私は北欧と、好きなテイストは少し違うのですが、それらが違和感なく一緒に存在できるのが理想です。いろいろ飾り立てるよりは、すっきりとしたシンプルな空間に憧れますね。
好きな雑貨屋さん・家具屋さん 目黒通りにある古道具屋さん、雑貨屋さん
参考にした雑誌 BRUTUSインテリア特集、LEE、収納上手にならなくてもいい片付けのルール

家を持つきっかけは?

最初に家を建てることを考え始めたのは、だいぶ前なのですが7年前に主人に転勤の話が来たときです。でも、そのときは妊娠していたこともあり、具体的に建てるところまで進めることができませんでした。その後、子どもがある程度手がかからなくなってきたので、「美容師として自分のお店を持ちたい」という思いが強くなったのを機に、店舗を併設した住まいを建てることにしました。

購入を考え始めたのは誰?

主人ですね。私はもともと東京で美容師として働いていたのですが、このあたりでは美容院の数も少なく、なかなか思うように働けませんでした。主人は以前から私に独立して美容院を始めることを勧めていて、いつか店舗兼住宅を建てよう!とずっと思っていてくれたようです。

なぜ、この施工会社に決めましたか?

最初は大手住宅メーカーの展示場に行ったのですが、「店舗兼住宅を建てたい」という希望を伝えるとどのメーカーにも渋い顔をされてしまって。近くに住む私の両親に相談したところ、「うちを作った工務店さんがお勧めだよ」と紹介してくれたんです。ショールームを見に行ったら、私たちが建てたいと思っている家の要素がたくさん詰まっていて大興奮!「ここならきっと思い通りの家を実現してくれるに違いない」と思って決めました。

お気に入りの場所は?

天井の佇まいがとても好きです。ダイニングスペースに座って、のんびりしながら天井を眺めるのが一番好きな時間ですね。夜は、少し高い位置にある排煙窓から月が見えるんですよ。家の中から月を眺められるってなかなかないですよね。主人はビールを飲みつつ月を眺めるのを休日の楽しみにしています。

もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?

なかなかもう一度家を建てたら、って思い浮かばないのですが…。そうですね、できるならこの家をそのままもっと広くしたような家がいいですね。それぐらい、本当に気に入っています。

これから家を建てる方へのメッセージを

家にかける予算を明確にすることですね。打ち合わせを重ねるほど、更により良いものにとの思いが強くなるんですよね。全て取り入れようとすると、かなり予算オーバーになってしまいます。私たちは、希望を伝えるときに必ずかけられる予算も伝えるようにしました。工務店さんには、予算内でできる最大限の提案をだしてもらい、私たちがその中から選んでいく流れで家づくりをしました。じっくりと相談にのってくれる工務店さんだったからこそ出来る手段かもしれませんね。

ウチミセレポート

南側のバスルームは大正解!

普通は北側のバスルームを、あえて南側に配置しました。朝お風呂に入るときや日中にシャワーを使うとき、明るくて気持ちがいいんですよ!また脱衣所には洗濯機があるのですが、南側にあるおかげで冬場のお洗濯も暖かいところでできておすすめです。

リビングとダイニングキッチンが2階にあるので、1階の水回りを自由に配置できるんですね。主婦にとって、冬場の洗濯が暖かいのは重要なポイント。お風呂場に湿気もこもらず大正解ですね。


広いリビングにして開放感

以前住んでいたアパートがとにかく狭かったため、広い空間に憧れて2階のリビングをできるかぎり広く取りました。寝室との仕切りは引き戸なので、通常はあけ放しておけばより広く感じられます。ダイニングから寝室の奥のロフトの梯子まで眺めることができるんですよ!

奥行きのある開放感たっぷりの空間。梁をあらわにする構造にしたことでスケール感も増しますね。このお家はメーターモジュールで設計されているため、トイレや階段もゆとりある広さになっています。


大容量の収納スペースですっきり

大きい収納スペースを寝室、書斎、納戸と3か所作ったことで、荷物はすべてそこに収まり部屋が常にすっきり使えます。お店を併設しているので生活感が出ないように、洗濯物はすべてバスルーム隣の納戸に干しています。書斎の収納は、階段の下のすきま空間を上手く活用していただいたんですよ。

寝室の収納スペースと納戸にはコンセントと窓がついており、万が一個室が必要になった場合は利用することもできるようになっているそうです。納戸は洗濯機のある脱衣所近くなので、洗濯物を干すのがとても楽ですね。



失敗ポイント

家の中の音が気になる…

2階でモノを落としたり、足音を立てたりすると1階のお店スペースにすごく響いてしまうのがちょっと気になります。逆に、お店でのお客様との会話や笑い声が2階まで聞こえてくるらしく、なるべく気を付けるようにはしています(笑)

1階の天井も梁をむき出しにした仕上げになっているので、構造上少し音が伝わりやすくなっているそうです。お互い思いやりの気持ちをもって生活したいところですね。


夏は西日が暑いんですが…

寝室の西側の窓を大きく取り過ぎてしまって西日が暑いんです。もっと小さいサイズの窓で良かったかも…。初めて夏を過ごして気が付きました…。

夏の西日は本当に暑いですよね。ブラインド等を付けることで、光の量を調節できるようにすると良いですね。しかし、冬場は温かい日差しがたっぷり入って快適なんだそうです。


コンセントが足りなかった!

リビングのコンセントが少なすぎました…。部屋をとにかく広く取っているので、普通サイズの部屋のイメージでコンセントを配置すると足りないんですね。それに気付かず、6畳間と同じ感覚でコンセントを設置してしまい、掃除機をかけたいのに目いっぱい伸ばしても届かないところがあるのがちょっと残念です。

コンセントの配置や設置数は、設計時に生活をシミュレーションしてみても失敗が多いポイントですよね。今は延長コードをうまく利用するなどしてカバーしているそうですよ。


コストダウンポイント

壁の仕上げははリーズナブルなクロス張りに

自然素材が好きなのでやはり壁も塗り壁にしたかったのですが、予算的に難しかったのでクロス張りを選択。「塗り壁みたいに見えるクロスにしよう」と、主人と選んだのがこのクロスです。クロスでも継ぎ目なく綺麗に貼っていただいているので、本当に塗り壁と間違う方もいるぐらいなんですよ。

今はいろいろな種類のクロスが出ていますし、ぱっと見では分からないぐらいしっかりできているので、コストダウンに最適なアイテムではないでしょうか。壁が全て真壁という柱が見えるつくりなので、クロスの継ぎ目を柱に沿わせることで目立たないのもいいですね。


壁そのものを減らしてコストダウン

「部屋をあまり小分しない方がコストが抑えられますよ」と勧めてもらいました。もともとリビングは広い空間にしたかったので是非にとお願いしました。子供部屋もあえて作らず、リビングの一角に机を置いていつでも気を配れるようにしています。こどもも自分の机のある空間をとても気に入っているんですよ。

キッチンとダイニングスペースも合わせたリビングの大空間にびっくり。家族それぞれが別のことをしていても、相手の気配を感じることが出来ます。お子さんの机は、キッチンに立つお母さんから良く見える場所。ここなら勉強で分からないところがあっても、すぐお母さんに聞けますね。


家具は父のお手製

新しい家に置く家具を探していろいろなお店を回ったのですが、これだけ木が前面に出ている家に置くことを考えると既製品だと華奢すぎたり、ちょっといいなと思うとアンティークで手が出なかったり…。結局、家具製作が趣味の私の父にいろいろ家具を作ってもらいました。いくつかの家具は私も作るのをお手伝いしたんですよ!

家具のほとんどは、奥様のお父様が日曜大工で作成したものだそうです。引き出しや棚、テーブル、鏡やお店の看板も作ってくださったとのこと。椅子は少し高めで広い座面になっていて、「あぐらをかくとちょうどいいんですよ」とご主人。がっしりした木で造られた家具の素朴な感じが家の造作と相まって、良い雰囲気になっています。


こだわりポイント

自然素材で大迫力!夏は涼しく冬温かい。

なにより、この梁を見せた天井部分です。梁と屋根裏を表に出した木の感じがとても気に入っています。床材は固くて傷が付きにくい栗の木にしました。じつは空間が広すぎて冷暖房があまり効かないかもしれないとも思ったのですが、夏も冬もとても快適な温度で過ごせています。特に冬場は寒いのではと心配し、暖房器具を購入する準備をしていたのですが、実際はファンヒーター1台で十分温まり快適に過ごせました。

リビングの天井を見上げると、梁と羽目板が一面に広がって壮観でした。天井裏を設けていない分、屋根や壁の断熱をより効率良い仕上げにすることで、快適な温度を保ちやすい空間を実現しているそうです。すべての窓にLow-Eペアガラス+偏光フィルムを使用しているので、断熱効果を一層高めているそうです。


シンプルなものを選び、自分たちに合わせる

キッチンは広々とシンプルに、I型のものを選びました。コンロは、「料理するならやっぱりガスだよね」とガスコンロを選択。私も主人もどちらも料理をするので、背の高い主人でも腰が痛くならないように、キッチンの高さをちょっと高めにしました。明かりとりの窓をつけた事で、手元も明るく、作業しながら外が見えるところもとても気に入っています。

ご主人も料理をするお宅の場合、ガスコンロを選ぶ家が多いような気がします。I型のキッチンの延長上に冷蔵庫がゆとりを持って配置され、ダイニングテーブルとの距離も広く取られていました。これならお2人並んでの作業もストレスなくできていいですね。


今後の変更を見据えた作りに

お店のレイアウトは使用する機材の大きさや使い勝手によって変更することが前提なので、灯りもその都度移動できるようにライティングレール照明にしました。コンセントもたくさん設置したので、ストレスなく配置換えすることができそうです。

美容院の機材、最新式は従来品より大きいものも多く、レイアウトを変更しないと入らないこともあるそうです。また、現在はお客様おひとりでのレイアウトですが、ゆくゆくは増やすことも考えているそう。変化を見越した設備投資でリフォームの心配もないですね。


動線の工夫ですきま時間を活用できる!

住居スペースとお店を行き来する動線は本当にいろいろ検討しました。最初は家の中から直接お店に出られるようにと、お店の中央にバックヤードを設置するつもりだったのですが、靴を脱ぐスペースが取れなかったんです。ならばいっそ玄関につないだら良いのではと、提案してもらいました。バックヤードを広く取ることもでき、試行錯誤したトイレスペースもうまく納まり大満足です。

お客様に気づかれずにバックヤードから住居スペースへも行ける動線。お仕事のちょっとした合間に家事を進めるのにも重宝しそうですね。相談に親身になって対応してくれたからこそ、住みよい家つくりができたのでしょう。


Uchimise Photo 


レポート後記

カリカナリホ 広々とした玄関に入ったとたん木の香りに包まれて、高原の別荘にお邪魔したような感覚を味わいました。「ずっと使える、味わいのあるものが好き」とおっしゃるお2人が建てられたのは、開放的な空間が印象的なシンプルな家。家族の成長とともに味わい深くなっていくのでしょうね。数年後にはどのようになっているのか、また伺ってみたいと思わせるお宅でした。

レポーター:カリカナリホ

こちらのお宅は、 見学可能.png です

案件番号 No.0072 ゆなちゃん家(小山市)
「美容室とわが家が寄り添う家」