ももちゃん家(大田原市)No.0076
那須林産工業

室内のアーチがイロドリを添える家

おうちデータ

  • ももちゃん家(大田原市)
  • 築年数・・・10ヶ月
  • 延床面積・・・34坪
好きなインテリアは?

私はカフェ風のインテリアだったり、南仏のアンティークな感じが好きなのですが、主人はスタイリッシュなインテリアが好きで、ひとり暮らしの時はミッドセンチュリースタイルにハマっていたそうです。2人とも共通するのは無垢材の木の感じが好き、と言うところでしょうか。

好きな雑貨屋さん・家具屋さん

Vanilla、SHOZO、gururi

参考にした雑誌

インターネットで好みの部屋を検索して参考にした

家を持つきっかけは?

家を建てる前に住んでいたのは2LDKのアパートでした。2人目が生まれたらさすがに手狭になった、というのが家を建てることにしたきっかけです。それに、子どもはどうしてもうるさくしてしまうので、隣近所に気兼ねせずに暮らしたいなあとずっと思っていました。主人は主人で、一戸建てを建てたら庭でバーベキューをやりたいと思っていたみたいですよ。

購入を考え始めたのは誰?

私は結婚当初から家を建てたいと思っていたので、主人にも「家建てたいなあ~」とそれとなく伝えていたのですが、最初は全然その気になってくれなかったんです。でも、2人目が生まれた頃から一緒に考え始めました。ちょうどお互い30歳ぐらいで、年齢的にもそろそろ…という思いもあったようです。

なぜ、この施工会社に決めましたか?

主人はスタイリッシュ、私はかわいらしい南仏、とインテリアの趣味の方向が全然違うため、いろいろな展示場に行ったりHPを見たり問い合わせたりしても、気にいるポイントが全然一致しなくて困っていたんです。そんな中、お世話になった工務店さんの内覧会に行ったら、2人ともそのお宅の木のキッチンがすごく気に入ったんですよ。お話を聞いたら、断熱材に硬質ウレタンパネルを使っていたり、樹脂サッシとペア+Low-eガラスが標準装備だったりと快適さの追求にとても力を入れているのが分かって、ここにしよう!とやっと意見が一致しました。

お気に入りの場所は?

やっぱりこのキッチンのある一角ですね。内覧会で見学させていただいたお宅が忘れられなくて、そのキッチン周りを参考にしています。主に料理をするのは私なので、キッチン内の設備は私が選んだものです。換気扇もかわいい形が気に入って選んだのですが、色が黒いので、主人も気に入ってくれました。主人は玄関のバンピーウォールという天然石の壁もお気に入り。最初は和室からのぞける窓を付ける予定だったのですが、カタログを見ていた主人が「これだ!」とひらめいたのがこの壁なんですよ。

もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?

子どもが独立して2人になったら、やっぱり平屋の家に住んでみたいですね。思い浮かぶのは、古民家のような、和風の家でしょうか。ストーブがあって煙突のある、あったかいイメージの家で、夫婦2人でのんびり過ごす…そんな家を建ててみたいと思います。

これから家を建てる方へのメッセージを

漠然としたイメージを言葉で伝えるのではなくて、できるだけ具体的に、例えば写真や雑誌の切り抜きや資料を使って伝えることをお勧めします。調べたり、まとめたりする時間はどうしてもかかってしまうのですが、自分達のイメージを施工会社に伝えたいなら絶対にやった方がいいですよ。お互いのイメージを共有するために、必要なプロセスだと思います。

ウチミセレポート

キッチンは敢えて収納を作らない

キッチンの天板は無垢の木なので「狂いが生じる可能性がある」とアドバイスをいただいて、大容量の食器洗い機を入れた以外は作りつけの収納などを作りませんでした。クッキングヒーターの下にはスチールシェルフを入れて、お鍋などの収納にしています。それ以外は続きになっているパントリーに全部収納できてしまうので、不便は全くありません。

なるほど、天板が無垢の木だとそういう配慮も必要なんですね。豊富な施工実績があるからこその的確なアドバイスですね。


勝手口はありません

最初のプランは、いま冷蔵庫があるところに勝手口があったんです。冷蔵庫はキッチン側に置くスペースをとっていました。でも「実は勝手口あまり使わないかも…」と思い、思い切って勝手口をなくして冷蔵庫をそちらに配置していただいたんです。そうしたら、キッチンがとても広くなったんですよ!

自分たちの生活スタイルに必要ないものにお金をかけるのは嫌ですよね。生活感がでてしまう冷蔵庫をスッキリと収められて、自慢のキッチンが更に素敵な空間になりましたね。


ストーブは土間に設置

ペレットストーブはもちろん家の中にも設置できるのですが、土間に設置することにしました。ペレットは燃やすと灰が出るため、こまめな掃除が必要なんですよ。やはり土間の方が、外に掃き出したりできるので掃除しやすくて便利です。

灰の始末は必ず必要な作業なので、長く使っていくためにもできる限り簡単にできるようにしておきたいですよね。お庭があるので、将来的に家庭菜園等をするなら肥料にも活用できていいですね。


キッチンの床はコンクリート”調”

キッチンの床はコンクリートにしたかったのですが、「冬は本当に冷えますよ!!」と、コンクリート調のクッションフロアを提案していただきました。見た目も本当にコンクリートのようですし、水がこぼれたときの対応も楽ちん。モノを落としても割れにくいので、アドバイスを受け入れて正解でしたね。

足元が冷えるとなると、毎日お料理するのも億劫になっちゃいますね。お話を伺うまでは本物のコンクリートだと思ってました(笑)



失敗ポイント

掃除機置き場って難しい…

ずっとほしかったダイソンの充電式サイクロン掃除機。購入して、家じゅうを探しましたが充電ステーションのためのここぞという場所がどうしても見つかりませんでした。やっと見つけたこの場所は、なんとか取りつけられて、コンセントにもつながるのですが、想定していた3段目の棚がほぼ使えない状態になってしまいました…。

掃除機って、結構場所をとるんですよね。充電式になると充電ステーションを置いておく必要があるので、なおさら場所の制約が出てきます。特に、ダイソンの掃除機はつり下げ式なので、ステーションを取り付ける位置も考える必要があり、本当に難しい…。”使ってみないとわからない”、がよくわかる例ではないでしょうか。


バギーがしまえないんです

子どもがまだ小さいのでバギーを使っていて、シューズクロークに収納しているのですが、シューズクロークの棚板が邪魔してしまって奥まで入れられず、手前に出っ張ってしまって場所をとっています…バギーを使わなくなるまでの辛抱、とも思ったのですが、その後も縦に長いものを収納することができないのはちょっとまずかったな、と思っています。

スキーやスノーボード、虫取り網やつり竿、ゴルフバッグ等、長いものって思ったよりありそうです。ロングコートなどもそうですね。一部分だけでも棚板がない部分があれば良かったかもしれませんね。いろいろな使い勝手が想定できそうです。


普段はどういう風に使おうか…

和室には収納の隣に、一段奥行きの深い棚を作っていただいています。想定としてはお雛様等を飾るスペースで、将来的には仏間を作るところ、として作りました。ただ、季節の行事もないときにはどうやって使うべきか、ちょっと頭を悩ませています。PCを使うところにしようかな?といすを置いてみたりもしたのですがなかなかしっくりきておらず、まだ検討中です(笑)

仏間を置くスペースをきちんと考えられているところが、将来を見据えた設計でとても素晴らしい!と思いました。ただ、確かに今、普段使うにはちょっと難しいスペースですね。一部神棚風に使っていらっしゃることもありますし、日常的に使う場所、というよりは、お子さんの作品展示スペースなどにするのが良いのではないでしょうか。


ちょっとテイストが違うのが気になる

2階は壁もドアも白で統一して、1枚だけ無垢の木のドアを緑色にペイントしていただいてアクセントにしています。その無垢の木のドアのドアノブだけ、無垢の木でできたドアノブが付いているんです。他のドアノブはシルバーのスタイリッシュなもの。私は気にしたことはなかったのですが、主人は「テイストが違うかな…」とちょっと気になっているようです。

隣り合わせに見ると確かに違いは明確ですが、生活するうえでは全く支障もないですしね~。
どうしても気になるなら、お気に入りのドアノブに交換する手もありますね


コストダウンポイント

扉を付けずにコストダウン

クローゼットには全く扉を付けませんでした。唯一ついているのは和室の押し入れですが、逆に和室自体に戸を付けていません。工夫したのはパントリーと子ども部屋のクローゼットは入り口をアーチ形にしていただいたぐらいですね。

”扉を付けない”というのは、ドアそのものの代金だけでなく、取り付け部分の加工、取りつけの作業など、いくつもの行程の削減によるコストダウンになりそうですね。オープンになっているほうが、キチンと片付けよう!というモチベーションにもなって、いいかもしれません。


塗装は全て自分達でやりました!

1階の壁は”調湿性・断熱性に優れていて、高い消臭効果と殺菌効果をもっている”カルクウォールというスイス漆喰を勧めていただきました。この漆喰、全部自分達で塗装したんですよ!また、パントリー周りの壁は黒板塗料を塗って、子どもたちが落書きしてもOKなスペースにしました。この黒板塗料とパントリー内側の水色の塗装も、自分たちでやっています。

これだけの広い面積、塗装するのは相当大変だったと思います、お疲れさまでした!漆喰はとてもきれいに塗装されていて、素人が塗ったとは思えないくらいの仕上がりですね。取材に伺った際はお子さんが黒板いっぱいにお絵かきをしていて、とても楽しそうでした。身長の印もあって、背が伸びるのが楽しみですね。


クロスやクッションフロアを利用してコストダウン

洗面所にはタイルを張りたかったのですが、コストダウンのためタイルっぽいビニールクロスを貼ることにしました。天井や2階の壁も、クロスにしてコストを抑えています。水回りは全部クッションフロアを敷いて、コストとメンテナンス性を優先しました。その代わり、クロスもクッションフロアも模様をいろいろ選んで、アクセントになるようにしています。

メンテナンス性と言う意味では、クッションフロアは本当に使い勝手がいいですね。お子さん3人をひとりでお風呂に入れることも多い奥様にとって、脱衣所の床のクッションフロアは必須アイテムですね。クロスやクッションフロアの模様がどれも個性的で素敵です。


こだわりポイント

ブランコを付けました

家を建てると決めたときから、ゆらゆら揺れるのりものをつけたかったんです。設置のための梁もわざわざ付けていただいて、このブランコを付けました。ただ、最近大きいソファを購入したら、ゆらゆらするスペースが足りなくなってしまったのと、子どもが大きくなってきて目いっぱい揺らすので、いろいろなところにぶつかりそうでちょっと心配…。ブランコをやめて次はハンモックを付けようかな、と画策中です。

家の中にブランコがあるなんて、うらやましい!ちょっと頭が疲れた時などにゆらゆら揺れて、気分転換ができそうですね。次に画策中とおっしゃるハンモック、乗り心地がとっても気になります。


ストーブはペレットストーブをチョイス

薪ストーブも考えたのですが、調べたところ「煙が原因でご近所トラブル」「家の中が煙くさくなることがある」などのデメリットがあることが分かり、ペレットストーブに決めました。ペレットストーブは煙も少ないし、薪ストーブほどのスペースがなくても設置できるんです。使い方も簡単だし、一台で家じゅう温めることができるので重宝しています。

薪ストーブのような燃料置き場も不要ですし、タイマーもついているので、普通のファンヒーターと同じように使えていいですね。ストーブの上でお湯を沸かしたり、煮物料理をしたりもできるそうですよ。


キッチンとカウンターテーブルは天然木でフラットに!

キッチンはカフェのイメージ。カウンターテーブルからクッキングヒーター、シンク、作業台までをコの字型に繋げ、全面フラットにしていただきました。天板は勧めていただいた”秘蔵”のタイワンスギを、全面に使っています。内覧会で伺ったお宅のキッチンが忘れられなくて、ぜひ同じようにしたかったんです。台所の床を1段下げて、作業台での立ち作業がしやすい高さにしていただいているんですよ。

椅子に腰かけて使うカウンターテーブルの部分と、立って使うクッキングヒーターやシンク、作業台の部分とでは使いやすい高さが違うので、カウンター部分をフラットにした分、床を下げて使いやすくしてあるんですね。キッチン側の椅子はある程度座面の高さがあるものを使う必要がありますが、足置きのある椅子を選ぶことで安定して使えそうですね。


2階はちょっとヨーロッパ風

「2階は好みで決めていいよ」と主人が言ってくれたので、寝室から吹き抜けへの窓に、白い南欧風の両開き戸を付け、アンティーク調のシーリングファンをチョイス。2階の廊下の灯りには、敢えて屋外で使うウォールブラケットを選びました。そんな中、吹き抜けの灯りは、実は主人が選んだものなんですよ。かわいいでしょう?

階段を上がっていくと1階とは違う空間。2階の廊下の白1色にヨーロッパ風の黒いブラケットが映えて、どこかの路地に迷い込んだみたいですね!ご主人が選んだ灯りと奥様が選んだ窓とファンがうまく組み合わさり、吹き抜けの優しい空気感を演出しています。


Uchimise Photo 


レポート後記

カリカナリホ まず目に飛び込んできたのは赤いブランコ、そして無垢材で作られたキッチン。天板が木だとこんなにも優しい、穏やかな雰囲気になるんですね。まさにお2人がイメージした、木のぬくもりを感じるカフェそのもの。ここで日々いただくご飯は、最高のごちそうですね。オリーブの木のように家族も家もすくすくと成長していくに違いない、そんな気配を感じさせる心地よいお宅でした

レポーター:カリカナリホ