かっくん家(宇都宮市)No.0082

玄関ポーチと中庭が共存する家

おうちデータ

  • かっくん家(宇都宮市)
  • 築年数…2年
  • 延床面積…35坪
好きなインテリアは?

木やリネンなど、温かみのある質感のインテリアが好きですね。
家を建てるときに、どんなインテリアでまとめていこうかと言葉にして考えたことがあるのですが、「素朴な」「飾り過ぎない」「居心地がいい」「少し無造作な感じが残る」「かわいいけど甘すぎない」などというキーワードが出てきました。
好きな雑貨屋さん・家具屋さん  荒川家具・Rei*
参考にした雑誌 「ナチュラルインテリアの家をつくりたい」「栃木の注文住宅」「とちぎの住まいづくり」など。図書館で目についた家づくりの本を片っ端から読みました。

家を持つきっかけは?

当時、主人の会社の社宅扱いの2LDKのアパートに暮らしていたのですが、2人目の子どもが産まれて少し手狭になってきたなと感じていました。そこに、社宅制度がなくなるという噂が流れ、じゃあ持ち家を検討した方がいいかな…と思ったのがきっかけです。

購入を考え始めたのは誰?

夫婦どちらからともなく・・・という感じでしたね。中古マンションから始まり、中古住宅、建売住宅と一通り見てみて、どうせ買うなら、自分たちの好きにできる注文住宅に!と最終決断したのは主人だったと思います。

なぜ、この施工会社に決めましたか?

最初は大手のハウスメーカーの展示場も見て回ったのですが、価格的なことと、こちらの要望を聞いてもらいやすそうという点で、地元の工務店さんで建てたいと思うようになりました。何社かにヒアリング、プランのプレゼンをしてもらったのですが、一番ヒアリングに熱心で、面白い提案をしてやろう!という意気込みを感じたのが、決めた施工会社さんでした。また、見せてもらった施工事例が、とても私たち好みで、こういう家を実際に建てている会社なら、と思えたのも大きかったですね。

お気に入りの場所は?

玄関ポーチ兼中庭の空間ですね!これは私たちの「日常生活のちょっとしたスパイスになる空間が欲しい」というリクエストに対する設計士さんの自信作なんです。天気のいい頃には、今日は中庭で焼き肉しよう!なんて気軽にできるし(ホットプレートですけど)、家族が帰ってくる様子がリビングから見えるところがとても気に入っています。

もう一度家を建てるなら、どんな家にしますか?

そうですね…今の家はとても気に入っているんですけど、「子どもと暮らす」を楽しむことを中心に考えたので、もう一度があるとしたら、ローンを払い終わった頃に、老後を快適に暮らせる平屋の家を建てたいかな。縁側があって、庭を眺めながら、老夫婦と猫とで日向ぼっこできるような家とか(笑)

これから家を建てる方へのメッセージを

家づくりは楽しまないと損です!自分が思い描いた夢が、みるみるカタチになっていくなんて、人生の中でそんなにないことですから。自分たちはどんな暮らしをしたいかを夫婦でよーく話し合って、そういう時間も楽しんで、それを叶えてくれる施工会社さんと出会えるといいですね!

ウチミセレポート

玄関ポーチと中庭を兼ねるというアイデア

パブリックなスペース(玄関ポーチ)とプライベートなスペース(中庭)を一緒にするのはどうか…という不安もあったんですが、インターフォンの位置の工夫で、知らない人は、入ってくる前に一度足を止めてもらえます。お茶をしたり、縄跳びをしたり…この空間のおかげで、我が家が何倍も楽しい場所になったと思います。

作ったはいいけれど、あまり活用されていないとちらほら聞くこともある中庭。
玄関ポーチという、毎日必ず通るところと兼用のスペースにしたことで、その使い道もぐんと広がりそうですね。
玄関先で…と言われたお子様の家庭訪問も、このスペースで落ち着いて話せたというエピソードは、玄関ポーチ兼中庭という新しいカタチの面白さを感じさせるものでした。


おもちゃ収納は使いやすさと見た目を考えて

子どものおもちゃや幼稚園のお支度セットを、リビングのそばでありながら、丸見えにならない場所に定位置を作りたいと考え、オープンな可動棚を、リビングからは死角になる位置に作ってもらいました。 出し入れしやすいけど、生活感が出すぎず、いい具合に仕上がったと思います。

小さなお子様がいらっしゃるお宅では、多くの方が頭を悩ますおもちゃの収納。
設計の段階から見え方や使い勝手を考えておくと、新居が散らかって見える…なんてこともなくなりますね。
可動棚なので、おもちゃを使わなくなっても、本や書類、衣類など、そのときに必要なものを収納できそうです。


ワークスペースは「ゆるやかに籠れる場所」に

最初に提案してもらったときから、キッチンやリビングに隣接しながら、少し別空間な感じがするワークスペースはお気に入りでした。 当初は袖壁がもっとオープンな感じだったのですが、もう少し籠れる方がいいな…と、アンティークの窓をはめ込んでもらったんです。この窓から、ちょうどリビングの子どもたちの様子が見えるんですよ!

ママは何をしていても、子どもの様子が気になるもの。
少し籠りながら、リビングの様子も伺える、とてもいいバランスのいいワークスペースですね。
袖壁に沿って置かれた本棚や、壁で丸見えにならないお子様のランドセルラックなど、必要なものがリビング側から丸見えにならないのも特徴です。


勝手口土間はとっても便利!

勝手口の手前半帖分はタイル張りになっています。 設計士さんからの提案をそのまま採用、最初は気にも留めていなかったのですが、暮らしはじめてからその便利さに気がつきました! スリッパは濡れないし、外に出す前のゴミもぽーんと置いておける。バケツも置けるし、雨の日に洗った上履きも干せる…半帖の土間がこんなに活躍するなんて驚きです!

確かに、ここが普通の床張りだったら、使いやすさは半減だったでしょうね。
土間収納には、資源ごみ置き場や掃除グッズもまとめて置かれており、キッチンの横にあるととても便利そうな空間です。ほんのちょっとの工夫で、使いやすさが数倍にもなる・・・家づくりの面白いところです。



失敗ポイント

書斎の位置をよく考えればよかった

主人の書斎は、エアコンの効率や、クローゼットとの場所の取り合いから、寝室の奥に、引き戸をつけて場所を確保したのですが…。 今は、私と子どもたちが早くに寝てしまうものですから、主人は夜リビングで1人の時間を過ごせるし、わざわざ書斎を使わないのです。 それだったら、もう少し寝室を広くして、後々書斎が本当に必要になったら、仕切るとかすればよかったかな…と。

確かに、現在の生活リズムをお伺いすると、寝室の一角にある書斎を使う理由があまり見当たらないようですが、お子様が成長され、生活リズムが変わってくると、ご主人の部屋として書斎が活躍するときがくるかもしれませんね。
ライフスタイルの変化によって家の使い方も変わってくるでしょうから、その変化に対応できるような間取りだと、理想的ですね!


子ども部屋の掃き出し窓、腰窓でよかったなぁ

我が家の子ども部屋は南向きで、仕切った後もどちらにも掃き出し窓があるように設計されています。 どの部屋からもお布団が干せますよ!との設計士さんの言葉に、わ~楽だ~と思ったのですが、4.5帖と広くはないので、後々ベッドなどの大型家具を入れることを考えると、腰窓にして、家具を置きやすくした方がよかったかも、とちょっと後悔しています。

南向きの掃き出し窓がある子ども部屋は、とても明るくて、開放感たっぷり。
しかし、掃き出し窓があると、家具が置きづらいのも事実ですよね。
ハイタイプのベッドにして下を収納スペースとして使うなどの工夫をするのもアリですね。


リビング階段は寒さ対策が必要!

リビングのスケルトン階段は、部屋が広く見えるし、階段下のスペースも季節飾りの場として重宝しているのですが、冬場は、エアコンの暖気が二階に逃げてしまい、少し寒いです…。 エアコンの位置も関係していると思うのですが、2階の階段を上がった部分に建具をつけるなど、何か対策をしておけばよかったなぁと思います。

暑さ、寒さなど、住んでみてから分かることもありますよね。
おっしゃるように、スケルトン階段のインテリア性も崩さずに、寒さ対策をする方法はありそうです。
吹き抜けを計画なさる方も同様に、事前の対策が必要かも…。


コストダウンポイント

IKEAの食器棚は、価格よし!使い勝手よし!

キッチンメーカーで納得のいくキッチン収納を揃えようと思うと、かなり高額になってしまいますが、IKEAの食器棚だと、自分の思い通りにカスタマイズできるし、価格も、キッチンメーカーの半額くらいで済んだんじゃないかな。 自分でプランを考えたり、埼玉まで買いに行ったり、手間はかかりましたが、満足いく収納に仕上がりました。

広々としたパントリーもあるということで、キッチンの背面収納はカウンター下のみにされたそうです。
そのおかげで窓がとれて明るいし、背面が低いのでキッチンが広々とした印象に。
むやみに収納を多く取るのではなく、必要なものが、使い勝手よく収納されるように計画することも、コストダウンのためには大切ですね。


設備は、住んでから後付けできる工夫を

蓄熱暖房は、必要かどうか、入居前に決められなかったので、後から設置できるように、床の補強と電源だけ確保してあります。 リビングの照明も、明るさがダウンライトだけで足りるか不安だったので、スポットライトを足せるように、ライティングレールだけ取り付けてあります。 どちらも今のところなくてもよかったので、最初からフルで設置しておくよりも、随分コストカットになりましたね。

確かに、寒さ、明るさは、住んでみないと予測しづらいものですよね。
足りなかったときを予測して、そのときに後付できる下準備だけしておくことで、無駄な設備投資がなくなり、コストダウンになりますね。


高窓&型ガラスでカーテンの数を減らす

コストダウンのためにそうした訳ではないのですが、我が家は高窓が多く、そこは型ガラスにしたので、結果的に、1階にはカーテンが3か所しかありません。 おかげで、あまり予算を気にせず、本当に好きなカーテンをつけることができました。

奥様とインテリアコーディネーターさんでデザイン、生地選びまでしたというリネンのオーダーカーテンは、存在感たっぷり。
アイアンのカーテンレールもイメージに近いものを自分たちで探し回ったものだそうです。
数少なく、本当に気に入ったものを取り入れるという意味で、コストダウンに成功していますね!


こだわりポイント

人目につかなくて、使いやすい物干し場

当初の提案では、洗濯物は2階か中庭に干す設定だったのですが、1階の人目につかない場所に干したい!と洗面脱衣室の南側に専用の物干し場を作ってもらいました。 お願いした施工会社は、風と光にこだわる会社だったので、風通しの関係でお風呂が南側にあるんです。 おかげで、洗濯する→干す、がとても短い動線ですみ、ストレスがありません。 

洗濯は毎日のことなので、どんな動線で洗濯して、干して、畳むかはとても重要です。
洗面脱衣室にある室内干しのスペースは、外干しした日も、取り入れてから畳むまでの間、掛けておくのに活躍しているそうで、取り入れた洗濯物のせいでリビングが散らかって見える…ということがなくなる、影の立役者ですね。


どこに何を収納するか、綿密な収納計画を

引っ越した後の生活シミュレーションをして、「ここに上着を掛けられるクローゼットがあったらいいな…」「ここには掃除機や日用品のストックを入れたいな…」と収納の奥行や形状など、色々相談して変更してもらいました。 おかげで、片付きやすい家になったと思います。

何でも、家を建ててから後悔する部分の1位は収納だとか。
新居での生活を図面上でイメージしてみると、そのような失敗は最小限に抑えられそうですね。
モノを使う場所の近くに収納場所を設ける!が整理整頓の鉄則ですね。


インテリアに統一感を

モデルハウスで一目惚れした、無垢のオークの床に合うインテリアを…と、建具や梁、カーテン・家具・照明などの色や素材・デザインを決めていきました。 「好き」をカタチにするためにあれこれ探し歩く、もう最高に楽しい時間でしたね!

家づくりの仕上げはインテリアをどうするか。
建具や梁も自分好みにできるというのは、注文住宅ならではですよね。
プランを決めるときから、どのようなインテリアにするか、イメージを持って進めると、建築も含めてのインテリアコーディネートができて、ちぐはぐになりません。


トイレを大好きな空間に!

居心地のよいトイレにしたい…と、トイレは広めにしてもらいました。そして、張り切って、手洗いボール・照明・壁紙やカウンターなどのコーディネートを3パターン作り、私が主人にプレゼンしたんです! モダン・カントリー・和風、と方向性を振って考えてみたのですが、結局主人の意見を取り入れていったら、リビングと似たインテリアになりました(笑) でも、好きなものを集めたトイレはお気に入りの空間です。

笠間焼きの手洗いボール、ずっと使いたかったというひょうたんランプ、存在感のある一枚板のカウンター、アイアンのさりげないタオルハンガー、ひとつひとつ楽しんで選ばれた様子が伝わってきました。
トイレは家族みんなが偏りなく使うスペースなので、こだわって「好き」がつまった空間にする、というのはとてもいいですね!


Uchimise Photo 


レポート後記

kage 家を建ててから、「毎日の暮らしがとても楽しくなった」とおっしゃっていたご夫妻。 自由のきく地元の工務店さんと、十分に家づくりの過程を楽しまれた様子がひしひしと伝わってきました。インテリアも、こだわってご自身たちで選ばれた様子が伺え、好きなものに囲まれて暮らすってとてもいいものだろうなと感じさせるステキなお宅でした。

レポーター:kage