Kさん家(宇都宮市)No.0138
ハウスプランナーハネイシ

二世帯をおだやかにつなぐ家

おうちデータ

  • Kさん家(宇都宮市)
  • 築年数…7ヵ月
  • 延床面積…62.12坪
好きなインテリアは?

子世帯)特にこれ、というものはないのですが、どちらかというとわたしはモダンなスタイルというか、落ち着いた雰囲気のインテリアが好みです。普通っぽい、っていうのかな。こういうインテリアで、というより実用性重視です。
親世帯)インテリア雑誌「美しい部屋」のファンで、カントリー調のインテリアが大好きになりました。中でも、白を基調としたフレンチカントリーが大好きで、「いつかああいう部屋にしたい」とずっと思っていたんです。夢をやっと実現することができました!

好きな雑貨屋さん・家具屋さん

子世帯)IKEA、無印良品、ニトリ
親世帯)IKEA、無印良品、ニトリ、Aredda、東京インテリア、Francfranc、ハンプティダンプティ  

参考にした雑誌

子世帯)工務店さんの建てた家やUchimiseサイトを見ました。
親世帯)美しい部屋、毛塚千代さんの本やBlogも参考にしました。

家を持つきっかけは?

子世帯)もともと建っていた実家とわたしたちの家とが築30~40年ぐらいで老朽化してきたのがきっかけですね。今までは2軒別々に建っていたのですが、いちいち外に出ないとお互いの家に行けなかったのが不便だったので、思い切って2世帯住宅にすることにしました。

購入を考え始めたのは誰?

子世帯)家の状況から、時期的にそろそろかな、とみんなの思惑が一致したという感じです。子どもたちがいま9歳、6歳、2歳なのですが、彼らが大きくなる前に家を建てて、それぞれに個室を持たせられるようにしたいなという気持ちもありました。

なぜ、その施工会社に決めたのか?

子世帯)もともと弟がこちらの工務店さんで家を建てて、そのご縁でわたしたちの家もお願いすることになりました。決め手は何より、工務店の社長さんのお人柄です。他の施工会社も見に行ったり話を聞いたりはしたのですが、なかなかしっくりこなくて…。社長さんは、とても丁寧に私たちの話を聞いてくださって、それぞれに合ったご提案をしてくださるんです。人生に係わることじゃないですか、家づくりって。だから、信頼できる方にお願いしたいですよね。

お気に入りの場所は?

子世帯)リビングも好きですが、わたしたちそれぞれ自分の部屋を作ったので、そこが一番好きですね。私の部屋はちょっと昭和レトロな感じ。古いものが好きで、懐かしのおもちゃやカードなど並べて楽しんでいます。主人の部屋はパソコンがメイン。仕事に行く前に落ち着きたい時など、ここで過ごしているようです。
親世帯)全部お気に入りですが、二階からの寝室の眺めがとても気に入っています。床の色と合わせて塗った梁がとてもきれいなんですよ。2階に作っていただいたデコバージュ等の作品を飾るスペースも大好きです。
両世帯)両方の世帯から入れる中庭は、みんなが気に入っている場所です。中庭から見たリビングもとても素敵なんですよ。外から見えないようになっているので、これからの季節、バーベキュー等やりたいなと思っています。

もう1度家を建てるならどんな家にしますか?

子世帯)本当に今の家が気に入っているので、今の家をもう一度建てたいです(笑)。次も寝っ転がれる環境のある家がいいですね。
親世帯)次建てるとしたら老後の家なので(笑)、介護しやすい家、でしょうか。コンパクトだけど可愛くて、ここで介護されたい!って思うような家を建てたいです。

これから家を建てる人へのメッセージは?

両世帯)図面と実際に建った時の感覚的なずれをどうしても感じることがあると思います。それを少しでもなくすために、元の図面と、実際に作るとこうなるよ、というところを見せてもらうといいですよ。わたしたちは他の物件で確認させていただきました。そんなところも気遣ってくれる工務店さん、いいと思います。

ウチミセレポート

親)洗濯物を干す場所を屋内に

わたしは出かけていることが多いので、屋内に洗濯物を干す場所を作ってもらいました。光がしっかり届くので、洗濯物がよく乾くんですよ。雨が降っても大丈夫ですし、とても重宝しています。

2階のプライベートエリアに設けられた洗濯物干し場はスペースも十分。日当たりが本当に良くて、これならいつでも洗濯できそうです。ドアを閉めてしまえば2階の他のエリアからは全く分からないので、今後お教室を開く際も安心ですね。


親)掃除ロボットのためのコンセントを

床掃除には掃除ロボットを使うつもりだったので、専用のコンセントをつけてもらいました。毎日床を掃除してくれて、助かっています。

お掃除ロボットを導入するお宅が少しずつ増えてきましたね。お掃除ロボットはコンセントが必須。家を建てるときには必ずお掃除ロボットをどこに設置するかを考えて、コンセントを設けておきましょう。


親)寝室の灯りは下から上へ

寝ているときに邪魔にならないよう、下から上に広がる灯りを選びました。引き戸の上には間接照明で、ホテルみたいな雰囲気!建築士さんとじっくりお話してできた、お気に入りの部屋です。

イメージにぴったりのベッドを主役に据えた寝室は、夜、灯りをつけるとガラスの模様が壁に浮かび上がってとても素敵なんだそう。


子)リビングを広く使うために

子どもが3人いるので、リビングを広く使いたい。でも泊まる場所も確保したいと思い、和室とリビングにつながりを持たせました。通常は引き戸を収納して一つの空間として使っています。

実は弟さんのご自宅のリビングを参考にして作ったそう。すでに使い勝手もわかっているので、導入しやすいですよね。広々としたリビングで、お子さんたちが楽しそうに遊んでいるのを見るのが日々楽しみですね。



失敗ポイント

子)廊下が暗くなってしまった

建てるまで分からなかったのですが、日中こんなにいい天気でも、玄関からリビングに続く廊下が暗いんです。昼間でも電気をつけないといけなくて、これはちょっと失敗でした。

確かに電気をつけないと、薄暗い廊下になってしまいましたね。でも、落ち着いた雰囲気にはしっくりくる気がします。コンセントがあれば、センサーで点灯する足元灯などをつけてあげると昼夜関係なく役立ちそうです。


子)脱衣所のドアの配置が玄関の真正面!

子どもがお風呂から出てドアを勢い良く開けるので、脱衣所の中が玄関から丸見えになってしまうんです!設計時にはドアがあるからそんなこと思いもよらなかったのですが…。実際に生活してみるまで分からないものですね。

それは確かに生活してみるまで分からなかったかも!子どもはそんなこと気にしないですものね。脱衣所のドアの内側に長めの暖簾をかけると、少し丸見えが和らぐかもしれませんのでやってみてくださいね。


子)コンセントがカウンター上にも欲しかった…

コンセントの位置はいろいろと考えて付けたはずだったのですが、もうひとつ、カウンターの上にあったらよかったですね。ノートPCをここで使うときにいつも思います。

確かにコンセントがあると便利な気がしますが、モノは考えよう。リビングで長時間PC作業をしないためにつけなかった、と考えてみるのはいかがでしょう。リビングは家族で過ごす場所と考えれば、コンセントがないのが正解かもしれません。


コストダウンポイント

両)天井はクロスでコストダウン

親世帯)壁は全面、白い珪藻土を塗ってもらったのですが、天井はコストダウンのためクロスを使っています。床も木材にしたかったけれど傷が気になるので、LIXILのD FLOORを使いました。 子世帯)壁は子どもたちがお絵かきしてしまうので、全面クロス張りにしました。コストダウンにもなって、一石二鳥です。床もコストを考えて、親世帯の床と模様違いのものを使っています。

クロスやフローリングはコストダウンにはなくてはならないアイテムですよね。特にお子さんが小さいうちは、壁はクロスにしておくほうが無難かもしれません。クロスの上から珪藻土を塗ることもできるそうですので、お子さんが大きくなって落書きの心配がなくなったら、家族みんなでトライしてみるのも楽しそう!


子)キッチンの壁はタイル風のキッチンパネル

キッチンの壁はタイル風のキッチンパネル。コンロの横と立ち上がりの内側、全部に使っています。メンテナンスがしやすくてとっても便利です!

タイルはやっぱり憧れますが、どうしても目地の汚れが気になりますよね。そんな時にキッチンパネルはやはり強い味方です。いろいろな柄のものが出ているので選ぶのも楽しいですよね。


こだわりポイント

親)身長に合わせた高さに

身長が148cmと小柄なわたしに合わせたキッチンにしてもらいました。背面の棚も併せて作ってもらったので、おかげさまでとても使いやすいです。次男のお嫁さんは背が高くて、ここで手伝ってもらうと換気扇に頭がぶつかってしまうのですが…(笑)。お仏壇を置いてある棚も、拝みやすいように、と高さを決めてもらったんですよ。

キッチンの高さと換気扇の位置は連動しているので、換気扇の位置が低くなってしまうそう。背面の棚、高い位置にはお気に入りの食器や雑貨をディスプレイ。好きなものに囲まれて、キッチンに立つのが楽しみですね。


親)ゆくゆくは教室を開きたい

今も市民講座などでアートフラワーやデコパージュの教室を行っているのですが、定年後は自宅で教室を開きたいと思って、作品を飾るスペースと教室を行うスペースを二階に設けました。隣の材料部屋には水道を付けたので、ここで後片付けができて便利です。

素敵な雑貨が一面に飾られたディスプレイエリアは、教室を行う予定のスペースの吹き抜けを挟んで向かい側。あんな作品を作りたい!っていう生徒さんのモチベーションになりそうです。水道の右側に鏡があるのが不思議だったので聞いてみたら、「片付け中の必死な顔は見たくないでしょ?」とのこと、なるほど!片付けが終わった後に身支度するときに使うのだそうです。


子)ごちゃごちゃを見せない工夫

キッチンの後ろの収納部分には、目隠しにもなる引き戸を付けてもらったんです。これがあると、たとえごちゃごちゃしていても引き戸を閉めればすっきり!一気に隠せて心が落ち着きます(笑) 作業台には立ち上がりを付けて、リビング側から手元が見えないようにしてもらいました。逆にコンロの前は壁を作らず耐熱ガラスをつけることで、リビングの様子が伺えるようになっています。

リビングのドアは既製品、収納の引き戸は造作だそうですが、リビングドアの表面の材料と同じものを、収納の引き戸にも張り付けて作っていただいたそうです。それなら造作でも、同じテイストの扉になりますよね。そこまでやってくれる工務店さん、ありがたいですね。


子)それぞれにこだわりのスペースを

わたしと主人それぞれ、自分のスペースを作ったんです。私のスペースは畳敷きで、寝っ転がれる場所。細長い作り付けの棚を付けてもらいました。ゆくゆくはミシンを使いたいなと思っています。主人のスペースは、ここだけ床に無垢材を使っているんです!ここなら子どもが傷つけることもないし、くつろげるようです。

子ども部屋はあるけど自分たちの部屋といえるのは寝室だけ、というお宅が多い中、自分だけのスペースがあるって素敵!お子さんが大きくなるまでは実際はなかなか難しいかもしれませんが、こんなスペースがあれば趣味に没頭できますし、作業途中で片づけなくてもいいっていうのも魅力です。


Uchimise Photo 


レポート後記

カリカナリホ 外観は黒くてちょっとこわもてな感じを受けるのですが、中に入るとびっくり!親世帯の家は白を基調とした、まさにフレンチカントリー。手作りの雑貨や、選び抜いたお気に入りを素敵に飾っていて、まるでお洒落なカフェのようです。一方、子世帯の家は茶色が基調の、落ち着いた設え。家事の負担を減らす工夫を凝らした、生活しやすい家、という印象。この全くイメージの違う家が、中庭を挟んだ廊下でまさに穏やかに緩やかにつながっていました。親世帯と子世帯の仲の良さがしみじみ伝わる、とても素敵な家でした。

レポーター:カリカナリホ