きなりのいえ(宇都宮市)No.0115
家守
洗いだし土間からの借景を楽しむ家
おうちデータ
- きなりのいえ(宇都宮市)
- 築年数…5ヵ月
- 延床面積…34坪
- 好きなインテリアは?
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インテリアというか、昔からずっと雑貨が好きなんです。ドライフラワーや、自然素材で作られている小物に特に目がなくて。カフェも好きなのですが、今は子どもが小さくてなかなか行く機会がありません。子どもが生まれる前はSHOZO CAFEが大好きで、良く行っていました。雰囲気が素敵ですよね。
- 好きな雑貨屋さん・家具屋さん
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Bee Balm、ATELIER n°18 TRAVAIL、無印良品、シュクレ
- 参考にした雑誌
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チルチンびと
- 家を持つきっかけは?
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わたしは特に考えていなかったのですが、主人はずっと一戸建てがほしかったようです。建てるなら娘が小学校に上がる前に引っ越ししたいと思ったのと、ローンを組んだ時のリミット等も考えて、土地探しを始めました。でも希望に沿ったイメージや広さの土地がなかなか見つからず、結局引っ越しは小学校に上がってしばらくしてからになってしまいましたね。
- 購入を考え始めたのは誰?
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主人ですね。主人はお友達が遊びに来たときに車を停めるスペースが欲しかったようですが、わたしは雑木林のようなところに小さい家を建てたいと思っていて。つまり、広い土地に家を建てたい!という希望が一致したんです(笑)。でも、以前住んでいた地域ではそういう土地が見つからず…。探す範囲を広げてもらい、やっと見つかったのがこの場所です。
- なぜ、その施工会社に決めたのか?
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最初はカフェ風の家を建てるつもりでした。でも無垢の木の家を建てた友人の家を訪ねた時、その心地よさに衝撃を受けたんです。年をとってからも過ごしやすい、落ち着ける家がいいなと考えが変わり、工務店探しを始めました。たくさんの会社を回りましたが、決め手はそのこだわりと丁寧さ。素材一つとっても、どういった素材なのか、なぜこの製品なのか、をしっかり説明していただけるんです。また、例えば断熱材なら羊毛を使ったものなど、環境に良い自然素材にこだわっているところに共感し、お願いすることにしました。
- お気に入りの場所は?
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この土間の窓から見える景色はいつ見ても飽きません。隣の雑木林が良く見えて、子どもたちが遊んでいる様子も伺えます。ピクチャーウインドウと言うには少し小さいけれど、緑の見える窓と洗い出しの土間と薪ストーブのある、この空間が大好きです。薪ストーブに火を入れると、主人も子どもたちもみんな集まってくるんですよ。主人は広い下屋がお気に入り。たばこはもちろん、バーベキューや作業も天気を気にせずできるので、いいですよね。
- もう1度家を建てるならどんな家にしますか?
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平屋を建てたいと思っていたのですが、「防犯上ちょっと心配」という主人の言葉があったのと、見学会で見に行った家が本当に素敵で、同じスタイルの二階建の家にしました。でもやっぱり平屋建て、憧れますよね。もしもう一度家を建てるなら、平屋の家を建ててみたいですね。
- これから家を建てる人へのメッセージは?
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こだわるところにはこだわるけれど、でもこだわり過ぎないことだと思います。分からないところは専門家の方に聞いてみると、いろいろな情報やアイデアを提供していただけますよ。専門家の方のお話を聞いたうえで、プラスマイナスをしっかり考えて建てると、失敗しないと思います。
システムキッチンは大容量がいいところ
わたしは業務用のステンレスキッチンを入れたかったんです!でも、「システムキッチンのほうが大容量だし、埃も入らなくていいですよ」と勧められ、それを主人が聞いて、そっちがいいと言われてしまったんです…。仕方なくショールームに見に行ったら、わたしも気に入ってしまって(笑)。持っていた調理器具が全て入る大容量だし、見た目もステンレス調で、大正解でしたね。
洗面台は洗いやすさ重視
実験シンクを付けたい、と言う希望はありましたが、掃除が大変だよ、という声を聞き断念しました。代わりにつけたのが、洗面ボウルから蛇口が出ているタイプのもの。子どもがどうしても汚してしまうので、掃除のし易いこの形状は大正解でした!洗面台は二人並べる幅にしていただいたので、鏡を交互に利用しながら、並んで支度をすることができて便利です。
実験シンクはその素朴さがいいのですが、メンテナンスにはちょっと気を使います。その点、蛇口が洗面ボウルから直接出ているタイプなら、水はねの掃除も楽ちんですよね。収納の引き戸に鏡が付いているのも、二人で使うことを考えた仕様になっていて、使いやすそうです。
雨戸は造作で
雨戸、造作で作っていただいたのですが、隙間が空いている作りになっています。カギもちゃんと閉められるので、夏は雨戸を閉めて窓を開けることができます。網戸になるので外の風を入れることができて、とても快適ですよ。
夏、網戸のままで寝たくても、今の世の中なかなかそうは出来ないですよね。でもこの雨戸ならそれができる!うらやましい仕様です。
オープン棚のほうが使い勝手はいいけれど
キッチンの背面に造作の棚を付けていただいたのですが、リビングへの通路側の一箇所、扉を付けずにオープンにするようにお願いしました。毎日使うわけではないパン焼き機等を収納するのに、扉がないほうが便利だと思ったからなのですが、この場所、リビング側から丸見えなんです!床が近いので埃も入りやすく、泣く泣く突っ張り棒で目隠しを付けました。扉、付ければよかったな。
確かに、キッチンの向こう側だから見えない気がしてしまいますよね。でも、造作の棚なので、後から扉を追加することもできると思いますよ!サイズが同じなら、奥の扉のついている棚と中身を交換して、扉をこちらの棚に付け替えることを相談してみるとよいかもしれません。
トイレがシンプル過ぎました
トイレはとってもシンプルでよいのですが、収納がなにもないんです…。トイレに置いておきたいもの、いろいろあるじゃないですか。それが全く置けないので、ちょっと不便ですね。最低限のものは置ける場所を作っておけばよかったな、と思っています。
トイレはできればその中で完結させたいですよね。ストック等も置いておけるのが理想ですが、それが無理でも例えば掃除道具やエチケット用品は置く場所があるとよかったですね。
脱衣所に棚がほしいな
脱衣所は最初、ここでドライヤーをかける予定で鏡を付けようと思っていたんです。でも、洗面所が近いのでそっちでドライヤーかけちゃうかな…と思って結局鏡を付けなかったのですが、だったら棚を作ってもらえばよかったな、と思いました。後からでもつけられるとのことなので、そのうちお願いしようと思っています。
広い洗面所が近いので、普段はそちらでドライヤーを使うほうが楽かもしれません。でも、お客様が多いということなので、来客のときのことも考えると、脱衣所でも使えるようになっていたら嬉しいかも。どちらにも対応できるように考えて、棚がつけられたらいいですね。
プライベートエリアの照明は量販店で
二階は自分達のスペースなので、ここの照明はなるべくお金をかけずに済ませました。寝室の照明はオーデリック、子どもたちの部屋のライトはニトリでシンプルなものを購入。娘の部屋の照明の笠には娘の好きなテイストの布を貼って、アクセントにしています。
照明は振れ幅が広く、こだわることもできるしコストダウンもし易いですよね。シンプルな照明の笠に布を貼るだけで、娘さん好みに早変わり!コストダウンで選んだ照明でも、ちょっと手をかけてあげるだけで素敵になりますね。
お風呂はユニットバスでシンプルに
お風呂はこだわらず、ユニットバスを入れました。オプション等もなにも付けていません。他でこだわった分、ここはシンプルにしています。
お風呂場はどうしても早く痛んでくるところですので、交換することも考えるとユニットバスはラクで良いと思います。オプションを付けないことで、お手入れもより簡単になっていいですよね。
規格ベースが一番のコストダウン
この家は、施工会社さんで提案している規格をベースにして建てていただきました。それが一番のコストダウンになっているそうです。収納の扉や二階の引戸にシナベニヤを使っているのもそれに含まれます。
なるほど、この一棟だけでなく、手がけている棟全部でコストダウンする、ということですね。確かにそれなら、仕入れの段階での大幅なコストダウンが可能になりますね!
土間は私好みの空間に
ゆくゆくは畑をやりたいと思っているので、収穫した野菜を保管しておける土間が欲しいと思い、広めに作っていただきました。モルタルでは味気ないので、洗い出しにしてもらって大満足。緑の見える窓には大好きなドライフラワーを飾っています。実は、この窓を照らす照明がまだついていないんです。ランプを垂らしたいのですが、気に入るのがまだ見つからなくて、絶賛探し中です。
野菜を保管するのに、土間は最適ですよね。ストーブはシンプルなモルソーのもの。クラシカルなスタイルで、洗い出しの土間にとてもよく似合います。早く納得のいくランプが見つかるといいですね!
土間からお風呂場までつながる動線
土間からパントリー、キッチン、納戸、お風呂場まで動線をつなぎました。収穫した野菜を土間からパントリーを経由してキッチンまで持って行けますし、外で遊んで汚れたときも、土間からリビングを通らずお風呂場まで行くことができます。キッチンにモノを出しておきたくなかったので、パントリーは一間分と広めにとっていただいたので、大容量で助かります。
「畑で野菜を作りたい」「下屋でバーベキューがしたい」という、やりたいことがしっかり定まっているからこそ、実現できた動線ですね!リビングを通らない動線があることで、くつろぎタイムがさえぎられることもありません。パントリーも納戸も、可動式の棚で使いやすそうです。
照明にはこだわりました!
一番こだわったのは、階段の照明です。鹿沼のガラス工房、808GLASSさんに作っていただきました。吹きガラスの照明で、気泡がつくる影がとても綺麗。灯りを付けたときもいいのですが、一番は夕方、窓から太陽の光がこのガラスに差し込んで作る模様が本当に素敵なんですよ。他、洗面所や玄関の照明もこだわってとり寄せたものを使っています。スイッチにも余計なところのない、白い四角いスイッチに交換しています。
階段の照明、本当に素敵!水泡のような丸いガラスがふたつ、まるで海の中のようです。太陽の光が射したところ、ぜひ見たかったなあ。スイッチはなんと、うちのと同じでした!一度つけたらなかなか変えられないものなので、ちょっとの値段の差なら気に入るものを付けたほうが、絶対満足のいくものになりますよ。
Uchimise Photo
車通りの激しい通りから一本入っただけの山を切り開いたエリアに建っている、煙突のある小さな家。家の中心となる薪ストーブのある土間は、畑からとってきた野菜を並べたり、薪ストーブにくべる薪を置いたりと大活躍。機能的な動線が、コンパクトに作られた水回りをより使いやすくしています。雑木林を借景に子どもたちの遊ぶ声が響き、暖かい懐かしさを感じました。こんな家で子ども時代を過ごしたかったなあ、と皆思うのではないでしょうか。
レポーター:カリカナリホ
業務用のステンレスキッチン、憧れますよね。でも、オープン棚なので確かに埃が気になる…。そういう意味ではシステムキッチンは最強かも。ご主人もお料理をされるということで、お二人の意見が一致したキッチンが一番ですね。