ゆいちゃんち(那須塩原市)No.0119
DIYガレージのあるCafeっぽいおうち
おうちデータ
- ゆいちゃんち(那須塩原市)
- 築年数…1年3ヶ月
- 延床面積…35坪
- 好きなインテリアは?
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カフェぽい感じのインテリアが好きですね。木のぬくもりのある感じも好きです。主人は、ガレージを自分の好きなようにするから家の内装は私の好きにしていいと言ってくれたので、雑誌を見ながらあれこれ決めました。
- 好きな雑貨屋さん・家具屋さん
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AXCIS(照明)
- 参考にした雑誌
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「30代夫婦が予算内で建てたナチュラル&シンプルな家」「理想の間取りを手に入れたナチュラルシンプルな家」「カフェのようなシンプルインテリア」
- 家を持つきっかけは?
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結婚して1年経たないくらいから、ずっとアパートの家賃を払っているよりも同じくらいの金額で家を早めに持った方がいいとは考えていました。主人は車をいじるスペースが早く欲しかった、というのも家を持つに至る大きな動機でしょうね(笑)。家を建てるってどんな感じかな?と軽い気持ちで展示場に行ったり見学会に参加したりしているうちに、現実的になってきた感じです。
- 購入を考え始めたのは誰?
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主人ですね。彼にとっては、ガレージを建てるために家を建てるような感じでした(笑)。私は最初金銭的な面で不安を感じていましたが、アパートの家賃と同じくらいのローンで建てられそうだという目処がつき、気持ちが建てる方に向かっていきました。
- なぜ、その施工会社に決めたのか?
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カフェ風な家を得意とする工務店…と探して見て回りました。その中で、おしゃれさ、強度等の安心感、予算面、すべて私たちの希望に沿った家を建ててもらえそうと思えたのがお願いした工務店さんでした。
- お気に入りの場所は?
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主人はもちろんガレージですね。土間と外壁だけ作ってもらって、後はほとんど自分で仕上げたんです。主人と私、共通して好きなのが1階のトイレ。タイルと天井の色合わせなどにこだわり、大好きなインテリアに仕上がりました。私はキッチンもお気に入りの場所です。「リビングを見渡せるけれど生活感のないキッチン」に憧れていたので、実現して嬉しいです。
- もう1度家を建てるならどんな家にしますか?
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2階は予算の都合で無垢の床は諦めたのですが、やはりあたたかさが違うので、もう一度家を建てるなら全室無垢の床にしたいですね。主人は、子どもがもう1人増えたら自分の趣味部屋がなくなってしまうから、もう一部屋多くすればよかったな、と言っています。
- これから家を建てる人へのメッセージは?
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工務店の担当の方に何でも遠慮なく言うことが大切だと思います。私たちは幸い担当の方と家も近所で、とても仲良くさせていただいたので、あれ?と思ったらすぐに連絡できる間柄だったんですよね。気になるけど言えなかった…なんてことがあったら、後々後悔しますもんね。
玄関からキッチンに抜けられる動線は◎
当初の私の希望は玄関のすぐ近くにパントリーがある間取りだったのですが、色々な兼ね合いでそれは実現できませんでした。その代わりに、リビングを通らずにまっすぐキッチンへ抜けられるようなプランにしてもらったんです。買い物後重たい荷物を持った状態で、最短距離でキッチンへ行くことができるのは正解だったと思います。
洗面台は広くとって正解!
最初は収納棚を壁一面にとる提案をしてもらったのですが、半分の幅にして、洗面台の前に立てるスペースを倍にしたんです。収納量は減ったけど、置きたいものは置くことができているので、洗面台を2人並んでも使えるようにして正解だったと思います。娘が大きくなったら同時に2人並ぶことも増えそうですしね…
できるだけたくさん収納スペースをご希望される方が多い中で、自分たちの置きたいモノの量を見極め、それよりも人が立てるスペースをゆったりとることを優先されるというのはなかなかの英断ですね!
リビングを見渡せる生活感の出ないキッチン
キッチンからリビング全体を見渡せて、家族で料理ができるオープンなタイプがよいという希望と、生活感を出したくないという希望を両立するために、色々計画を練りました。冷蔵庫はパントリーに、背面収納は圧迫感のないものに、キッチンのタイルは目地の手入れが楽な大き目のものに…。憧れていたようなキッチンが完成し、満足しています。
まさに魅せるキッチン!「オープンなキッチンを綺麗に保つコツは何ですか?」と奥様に尋ねたところ、使ったら都度洗って戻す、タイルは使ったら拭く、だそうです。きちんと戻す場所が決まってるいるから、都度きれいに片付くんですね。
コンセントの位置、難しいとは聞いていたけれど
コンセントやスイッチの位置は、事前によく考えておいた方がいいとは聞いていましたが、住み始めてから、あぁここは…というところ、やっぱり出てきますね。一番残念なのは、この充電式掃除機に使っているコンセント。引っ越し後に掃除機を買い替えたのですが、ちょうど玄関から見えないいい場所に置ける!と思ったらコンセントが反対側に。なのでコードがいつもびろーん、となってしまっています。
色々な計画を事前に綿密に練られていたご夫妻でしたが、引っ越し後の掃除機買い替えまでは念頭になかったそう。一戸建てに引っ越すと、コードレスの掃除機が欲しくなる方が多いようなので、今は普通の掃除機という方も、もし充電式の掃除機を置くならどこ?を一度考えてみるとよさそうですね。
2階のベランダ、必要なかったな…
2階の主寝室を狭くしてつけてもらったベランダですが、この地域は風が強い日が多いし、燕が巣を作らないような対策も必要なので、今は結局使わず1階の和室に室内干ししているんです。ベランダを無理して作らなければ主寝室ももっとゆったり取れたので、ちょっと後悔していますね。今の夢は、1階に物干し用のサンルームを増築してもらうこと。DIYが得意な主人、作ってくれないかな…?
このお宅はとても敷地が広いので、1階のサンルームというもの、予算面の都合がつけば可能そうです。1階で干せれば洗濯動線もとても楽なものになるので、いずれはサンルームを、という前提での設計というのもいいかもしれませんね。
2階の床も無垢にすればよかった…
コストの都合で、1階はパインの無垢床、2階は通常の合板フローリングにしたのですが、やっぱりあたたかさが違うんです。コストカットのために諦めましたが、やっぱり2階も無垢の床にすればよかったと後悔が残ります。
実際に暮らしてみないとなかなか分からないところ…。2階の床を悩まれる方は、実際に2階だけ合板フローリングにされた方のおうちで体感させてもらうなどして、自分はどう感じるか試してみるとよさそうですね。
扉を減らしてコストダウン
キッチンは造作してもらったのですが、ワークトップの下は、必要最低限のモノを入れるための引き出しのみつけてもらい、後はオープンにしました。背面上部の吊戸棚もやめて棚だけにしたり、腰高の食器棚も引き出しではなくシンプルな引き戸の棚にしてもらったり。引き出しではなく棚の方がコストダウンできますし、扉がない方が更に安くなります。扉がない方が使いやすい場合もありますし、要は何を収納するか、ですね。
リビング側から見えないところは扉をつけずご自身でゴミ箱やラックを補われていて、アクション少なく取り出せる収納として使われていました。リビング側から見える・見えないを考慮し、なくてもいい扉をつけなければ随分コストダウンになりますね。
ご主人こだわりのガレージはほぼDIYで!
ガレージは、土間と外壁さえ作ってもらえればあとは自分で作る!と主人が言って、実際ほぼ自分で作りました。OSBボードをホームセンターで大量に購入して貼ったり、棚を付けたり、電気工事士の資格も持っているので電気配線まで。シャッターは工務店の担当者と一緒に幕張メッセの展示会まで行って、とてもいいもののB級品を購入したようです。これを全部やってもらうことを思うとどれだけのコストダウンになったのでしょうね。
車をいじるのが趣味だったというご主人は、バイクが好きな工務店の担当者と意気投合、ガレージづくりをとことん楽しんだようです。引っ越してから、土日はもちろん仕事から帰宅後もガレージをつくり続けたそうで…もはやコストダウンの域を超えていますね。
家具やカーテン小物は手作りで!
1階に使うものは、見た目も素材もこだわったものにしたい…でも全部買っていたら予算オーバーしてしまう…ということで、可能なものは手作りをすることにしました。キッチンペーパーホルダーのような小物から、カーテンレール・リビングテーブルなどの大物まで、主人がパイプを買ってきて切断・溶接・塗装までしてくれました。私もリネンの生地からカーテンを作ったんですよ。低価格で満足できる質のものができたと思います。
予算に合わなければ、質を少し落として妥協してしまいそうなものですが…そこを手作りで補うとはすごい!DIY好きのご主人と手芸好きの奥様だからこそできたことですね。リビングテーブルの天板は、ご主人が実家の古いこたつのものを加工されたそうです。
1階はグレードアップしても2階は標準で
1階は、本当に好きなものだけに囲まれたかったので、床や建具は無垢のものに、壁は塗り壁にしました。建具の取っ手もグレードアップしましたね。一方2階は合板フローリングやクロスで。足元のあたたかさが違うので床は2階も無垢にすればよかったなぁという後悔は残りますが、コストダウンのためにしたことですね。
1階にコストをかけ、寝ている時間が長い2階はコストを抑えた素材にする。合理的な選択ですよね。取材時が冬だったので、合板フローリングは冷える…とおっしゃっていましたが、そこはラグを敷くなどの工夫をすれば、対策できそうですね。
オーダーキッチンは置くものを決めて作り込みを
魚はフライパンで焼くからグリルはなしで、買い替えるレンジの大きさは決まっているから置き場所の広さもそれに合わせて…など、キッチンに関しては置くものを書き出して、サイズや仕様などこちらの要望を細かく伝えました。背面の棚も、鍋を置くことを決めていたので、私の身長で取るのが苦にならない高さを現場で決めてもらったんです。結果、私が料理しやすく見た目も崩さないキッチンになったと思います。
オーダーキッチンは、使う人の望むように設計できるのがいいところ。タイルやホーロー、素材を好きなものにするのはもちろん、設備や収納部分も自分にあったものにカスタマイズできるんですね!レンジはどこに置くか、キッチンの引出しには何を収納するか、背面の棚はどのように使うか…細かにイメージしてから計画されたので、本当にご自身にフィットしたキッチンが出来上がったんですね。
ガレージから玄関への考え抜いた動線
我が家は、ガレージと玄関が通路で繋がっています。ガレージからは家族用の玄関に抜けるので、家族の靴は家族用の玄関に自然な流れで置かれることになりますね。メインの玄関から家族用の玄関にスイングドアも付けてもらったので、車を使わなかったときの動線もスムーズです。このスイングドアも付けるかどうか迷ったのですが…動線を楽にするためにもつけてよかったですね
お客様用と分けて家族用の玄関を作ったけど結局使っていない…という声を聞くこともあるので、このように自然に家族は家族用の玄関を通るようになる動線はとても優れたもののように感じます。玄関ポーチの奥に玄関とガレージがつながる通路があるとは一見して分かりませんでした。秘密の通路みたい…
カフェ風なおうちに暮らしたい!
カフェっぽいおうちに憧れていたので、雑誌を色々見て真似したいところは写真を見せて取り入れてもらいました。絶対に使いたいと思っていたタイル…キッチンは温かみのあるアイボリーに、洗面台のタイルは清潔感のある白に。照明は元々好きで使っていたAXCISのものを買い足しました。キッチン前には長いニッチを。子どもがもう少し大きくなったらここにはお気に入りの食器を飾ろうと思っています。
研究熱心な奥様。自分でこんな風にできませんか?と間取り図を描いてみたり、打ち合わせをするともっとやりたいことが出てきたり…。工務店の方を信頼できたからこそ、色々自分の意見も遠慮なく言えたんでしょうね。暮らす人自身が考え抜いた家は、愛おしさも増すに違いありません。
トイレは色合わせを楽しんで
トイレは、1階と2階でそれぞれ色のテーマを持って床・天井・照明のカラーコーディネートにこだわりました。1階のトイレの手洗いはレトロな感じの蛇口を選び、それをライトアップするような位置に照明を持ってきました。トイレの扉を開けたときにぱっと目に入る感じがとても気に入っています。
お気に入りの1階の手洗いの蛇口は、初めて取り付けられたときはぴかぴかの金色で、違う商品がついてしまったかと思うほどだったそう。インテリアコーディネーターさんの「使ううちに、落ち着きのある色になってきます」との言葉通り、1年ほどで今の風合いになったそうです。時間と共に趣が増すインテリア、とても素敵ですね。
Uchimise Photo
工務店の担当の方が「子どもがそのまま大きくなったようなご主人です」と紹介くださったご主人は、ご自慢のガレージをいかに作り上げていったかをとても嬉しそうに話してくださいました。奥様も、カフェ風インテリアについてお話してくださる顔がとても幸せそう。大好きな家に暮らすというのは、その話をするだけで顔がほころぶほど素敵なことなのだな、と理想の住まいを作り上げられたご家族を見て感じた今回の取材でした。
レポーター:Kage
確かにたくさん買った食材は、すぐに冷蔵庫やパントリーにしまいたい!土地の形状や特性を考慮した玄関の位置のために難しかった「玄関の近い位置にパントリー」というご希望を、最短距離の動線をつくるという方法で解決されたいい例ですね。